受診案内

キリストの愛と確かな医療をもって心と体のいやしをめざします。

拡大新生児マススクリーニング

2024年4月より制度が変更となります

拡大新生児マススクリーニング対象の7疾患のうち、脊椎性筋萎縮症・重症複合免疫不全症の検査研究機関が国(こども家庭庁)に移行されることになりました。これに伴い、この2疾患の検査に対して、国と兵庫県(神戸市)から助成を受けることが可能です。

助成を受けるためには「国の研究機関への検査結果報告」等、新しい項目への同意が必要となります。

下記の条件を満たすことで助成を受けることができ、検査費用(自己負担額)が従来の10,450円から5,600円に減額されます。

2024年4月28日(日)以降に説明会へ出席される方

新しい制度に対応した説明を行い、新様式の同意書(ピンク色)をお配りします。説明会に参加し、同意書(ピンク色)を提出することで、助成を受けることができます。

2024年3月24日(日)までに説明会へ出席された方

旧制度での説明を行っており、従来の同意書(黄色)をお配りしています。出産入院時には、同意書(黄色)を提出して頂きます。
その上で、出産入院時に追加でお渡しする下記2種の書類にご署名頂くことで、新制度での助成を受けることができます。

1.新制度に関する説明用紙(内容をよくお読み頂いた上で3枚目に署名)
2.新様式の同意書(ピンク色)

ご面倒をおかけしますが、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

新生児マススクリーニングとは?

生後早期に治療を始めることで、生まれ持った病気による障害から子供たちを守る、母子保健事業のひとつです。

わが国では1977年に先天性代謝異常症4疾患と内分泌2疾患を対象に開始されましたが、タンデム質量分析法という新しい検査技術の導入により、2013年からは「尿素サイクル異常症」「有機酸代謝異常症」「脂肪酸代謝異常症」が追加され、現在は総数25疾患が対象となっています。

新生児マススクリーニングは、原則として全ての新生児が受ける検査です。

 拡大新生児マススクリーニングとは?

現在スクリーニング検査の対象となっている25疾患に加え、新たに7疾患(ポンぺ病・ファブリー病・ゴーシェ病・ムコ多糖類1型・ムコ多糖類2型・脊椎性筋萎縮症・重症複合免疫不全症)の追加検査を行う事業です。

脊椎性筋萎縮症・重症複合免疫不全症の2疾患は、国(こども家庭庁)が検査研究機関となっています。残りの5疾患については、兵庫県では神戸大学大学院医学研究科の研究として実施されています。

拡大新生児マススクリーニングは、希望者のみが受ける任意の検査です。

詳しくは、一般社団法人 兵庫小児先進医療協議会のホームページをご覧ください。

拡大新生児マススクリーニングをご希望の方へ

当院も2023年2月に神戸大学医学倫理委員会に承認され、事業に参加しています。検査を希望される方は、事前に検査の説明を受けていただく必要があります。

説明会は下記の日程で行いますので、検査ご希望の方、興味のある方、話だけでも聞きたいという方は、遠慮なくご参加ください。

当院での検査対象となる方

次の3つの条件を満たす新生児のみが、当院で「拡大新生児マススクリーニング」検査を受けることが可能です。

  1. 当院(検査を受ける医療機関)で出生していること
  2. 当院で生後7日目までの「1回目の新生児マススクリーニング」を受けること
  3. 保護者が事前に当院での説明会に参加し、同意書に署名していること
説明会スケジュール
日程 毎月第4日曜日
時間 13:00~
場所 神戸アドベンチスト病院2階礼拝室
検査費用

自費 5,600円

※検査費用は、当院を通して兵庫小児先進医療協議会へお支払い頂くことになります。

※患者様には、入院費とあわせて当院より請求いたしますので、ご退院の際に窓口にて清算をお願いいたします。

説明会の予約方法

産科外来にて、説明会参加の予約が可能です。産科外来に予約表を設置していますので、参加希望の方はお声かけください。

第4日曜13:30~開催のマタニティクラス(中期)の前に実施します。マタニティクラスとは別に予約が必要ですのでご注意ください。

注意事項
  • 当院で出産された新生児を対象に検査を行います。他院で出産されて、検査のみを当院で行うということはできません。(当院新生児室で採血した検体で追加検査を行います)
  • 検査を受ける場合には、必ず事前に行う説明会に参加し、お配りする同意書への署名が必要です。説明会に参加されていない方が、出産時に希望されましても、検査を受けていただくことはできません。
  • 説明会に参加された場合でも、検査を希望されない方は、検査を受けて頂く必要はありません。また、検査の同意書を提出された場合でも、検査を辞めたい場合には、同意撤回書を提出して検査を中止することができます。(検体提出後に同意撤回された場合には、費用をお返しすることはできません。)
よくあるご質問・お問合せ

当院での拡大新生児マススクリーニングを開始してから、多数のお問合わせを受けております。たくさんの方々に参加を希望して頂けることは、誠にありがたいことでございます。

皆様からご質問を頂いた内容を元に、Q&Aを作成いたしました。電話問合わせの前に、ご一読くださいますようお願いいたします。

なお、拡大新生児マススクリーニングは、「公的な一般検査」ではなく「国(こども家庭庁)による臨床研究」及び「一般社団法人兵庫小児先進医療評議会・神戸大学医学部研究科による臨床研究」として行われているものです。
「皆様が希望して受けられる検査」ではなく、あくまでも「研究へのご協力」として受付をしておりますので、検査を受けるための条件(説明会の参加、同意書の署名など)に従っていただく必要があります。

 

Q:出産後に検査の事を知りました。検査を受けたい場合はどうしたらよいでしょうか?

A:「既に退院された新生児」や「他院で出生された新生児」は当院での検査対象外となります。

また新生児の状態が悪く、出生後まもなく当院から他院に搬送(転院)になった場合も、当院での検査対象外となります。検査を希望される場合には転院先の医療機関にご相談ください。検査可能であった場合も、転院先の医療機関であらためて説明を受け、同意書への署名が必要となります。

 

Q:里帰り出産で当院に来て、初めて検査の事を知りました。説明会に参加する前に出産になるかもしれないのですが、個別に対応して頂けますか?

A:説明内容が多く、診察時や入院時に個別に説明時間を設けることは難しいため、個別対応は行っておりません。あらかじめご了承ください。

 

Q:説明会の日時に都合が悪く、参加することができません。どうしたらよいでしょうか?

A:説明会の日時以外に、個別対応する時間を設けることはできません。また、説明会に参加できない場合は検査対象外となります。

当院としましては、説明会の日に来て頂けますよう、ご都合の調整をお願いすることしかできません。あらかじめご了承ください。

 

Q:説明会の日に、上の子の面倒をみてもらう人がいません。説明会に子供を連れて行ってもよいでしょうか?

A:他の参加者のご迷惑にならないよう、お子様連れでの参加はお控えいただきますよう、お願いしております。

万が一、お子様を連れて参加され、お子様が泣いたり騒いだりされ、説明会の進行に支障を来すと判断された場合には、退室して頂くことになります。その場合には、説明と同意の条件を満たすことができませんので、検査対象外となります。あらかじめご了承ください。

説明会を行う部屋は産婦人科病棟と直結しており、参加される方々は妊婦の方ばかりでございます。お子様に発熱等の症状があるにも関わらず、説明会に連れて来られることのないよう、お願い申し上げます。

 

Q:新型コロナウイルス感染症にかかり、5日間の自宅療養中です。説明会の参加はどうしたらよいでしょうか?

A:新型コロナウイルス感染症が、2類から5類に区分が変わり、行動制限や隔離などの感染拡大対策が緩和されましたが、各医療機関では引き続き院内感染拡大防止を続けるように通達されております。

自宅療養期間には院内に入ることができませんので、説明会は次の機会に参加して頂きますようお願いいたします。

なお、濃厚接触者の行動制限はありませんので、ご主人様が無症状の場合には代わりに参加して頂くことが可能です。ただし、生まれてくる新生児の祖父母など、親戚の方は「保護者」にはなりませんので、参加して頂いても検査対象にはなりません。

 

Q:電話で説明会の予約を取ってもらえないでしょうか?

A:臨床研究ですので、ご本人の責任で参加していただくため、ご自身で予約表に記入していただくようにしております。電話で受付して内容が間違っていた場合に、ご本人確認の方法がありませんので、電話での予約は行っておりません。

予約表は妊婦健診等で受診される日以外でも、診療時間内であれば自由に記入できますので、お手数ですがご来院頂き産科外来にお声かけください。(ご家族の方でもご記入頂けます)

 

Q:検査費用には、助成や保険の適応はないのでしょうか?

A:この検査は、あくまでも臨床研究ですので、保険診療の対象ではありません。一部の検査項目については、国と兵庫県(神戸市)の助成があります(窓口では、助成金を差し引いた金額をお支払い頂きます)。

 

Q:出産後、県外の実家に里帰りし、1ヶ月健診も里帰り先の医療機関で受けようと考えています。「再採血」や「精密検査」になった場合には、里帰り先の医療機関で検査を受けることができますか?

A:出産後に県外に里帰りされ、「再採血」「精密検査」のために当院に来院していただけない方は、検査対象外となります。

当院で行っている拡大新生児マススクリーニングは、神戸大学医学部研究科による臨床研究として行われているものです。したがって、「再採血」は兵庫県内(実際には1回目の検査を受けた医療機関)で、「精密検査」は神戸大学医学部附属病院(または共同研究機関である兵庫医科大学または公立豊岡病院)で受けることになっています。それ以外の医療機関に当院から精密検査等の紹介をすることはできません。