受診案内
キリストの愛と確かな医療をもって心と体のいやしをめざします。
眼瞼下垂
「年のせいかも」と諦めていませんか?
実はこれらの症状は、中高年や高齢者に多い眼瞼下垂(がんけんかすい)が原因かもしれません。
眼瞼下垂(がんけんかすい)とは
眼瞼下垂は、さまざまな原因によって、まぶたが上がらなくなる疾患です。
まぶたが黒目に覆いかぶさることで、視野が狭くなっていきますが、初期段階では自覚症状が少なく、放置されることが多いです。
しかし眼瞼下垂が進行すると、物が見えにくくなるだけでなく、おでこの筋肉を使って眉を上げる習慣がつき「慢性的な目の疲れや頭痛、肩こり」の原因となることがあります。また外見にも影響を与えます。
眼瞼下垂の原因は?
まぶたを持ち上げる働きに重要な「腱膜」が加齢とともに劣化し、ゆるんでいくことで、目を開ける筋肉の力がうまく伝わらなくなります。このため、まぶたが通常の位置より下がる眼瞼下垂が進行します。
物理的な刺激との関連
加齢だけでなく、物理的な刺激も眼瞼下垂の要因となります。特にハードタイプのコンタクトレンズを長期間使用している人は、まばたきの度に目の腱膜がこすれ、劣化が進む可能性が高まります。また、花粉症やアトピー性皮膚炎による強いかゆみや、アイメークを落とす際のまぶたへの強い摩擦も要注意です。
眼瞼下垂の治療方法
「まぶたが下がってきた」「眼瞼下垂かも?」と思った時に「何科にかかったら良い?」「どんな治療が必要?」と悩まれる方も多いです。
治療は外科手術が一般的です。まずは形成外科を受診してご相談ください。
手術による治療
形成外科では、腱膜を短くし、瞼板というまぶたの組織に固定する「眼瞼挙筋前転法」という手術を行います。手術は通常片側20~30分程度で終わります(両眼で40~60分)。
手術を行うことで「見る機能の回復」と「外見の改善」が同時に得られます。視野が広がり、より充実した生活を送ることが期待できます。
合併症・術後起こりうること
- 皮膚を切って手術を行うために傷ができます。人によっては二重まぶたになります。
- また、術後約2週間程度にわたり、腫れおよび内出血のあとが目立ちます。
- これまでまぶたが被っていた目が露出することから、術後は光がまぶしく感じることがあります。ドライアイになることや、もともとドライアイがあった場合は、悪化することがあります。
- また、まぶたが開くようになることで、本来ご自身が持っている近視・乱視・白内障などの眼の症状がより分かるようになる可能性があります。その際には、眼科医による眼球自体の治療を受けていただくことをお勧めします。
- まぶたの左右差:眼瞼下垂の手術を受けた後、目の開き方や左右のバランスが違って見えることがあります。人間の顔は基本的に、もともと左右非対称ですので、術前からの皮膚の性質や、骨格・筋肉等に由来する左右差は手術後も残ります。
しかし、手術の刺激による左右差であれば、術後の回復過程で腫れや内出血が治まっていきますので、手術後3〜6ヶ月くらい経過すると自然に整っていきます。もし3ヶ月経過しても左右差が目立つ場合は、再手術の可能性について医師に相談していただくと良いでしょう。 - その他、感染・血種・出血などが起こることがあります。
当院での治療の特長
その1.専門医による手術
眼瞼下垂の手術は、「日本形成外科学会認定形成外科専門医」「日本美容外科学会認定美容外科専門医(JSAPS)」である鈴木明世医師が担当いたします。専門医としての臨床経験から、お一人お一人に合った治療をアドバイスいたします。
その2.入院が可能
手術後のケアとリカバリーに十分な時間を確保しています。術後も不安なく、落ち着いてお過ごし頂けるよう、スタッフが入院生活をサポートします。ご不安なことがあればお気軽にご相談ください。
※3泊4日の入院となります。日帰り手術をご希望の方は、外来診察時に医師にお申し出ください。
その3.両目を同時に治療ができる
両目の下垂を同時に治療できるため、結果を早く実感できます。
また手術回数・入院回数を減らすことで、治療による日常生活への影響も少なくすることが可能です。
その4.保険診療での治療
専門医の診断・眼瞼下垂手術は、保険診療の適応となります。
※生命保険に加入されている方は、保険給付の対象となるケースが多いですので、詳しくはご加入の生命保険会社にお尋ねください。
眼瞼下垂についてのよくある質問
眼瞼下垂の治療について、患者様から多く寄せられるご質問について、簡単にご説明いたします。眼瞼下垂は原因によって治療法も異なりますので、ここでは加齢による眼瞼下垂の治療法についてお話しします。
A:最近、軽い眼瞼下垂(まぶたが下がる症状)を治す方法について、いろいろな情報が広まっています。しかし、その中には間違った情報も多くあります。特に誤解されやすい治療法について説明します。
誤情報①:アイプチで治る
アイプチを使っても、眼瞼下垂は治りません。アイプチを使うと一時的に目が開きやすくなり、頭痛や肩こりが改善されることがありますが、根本的な治療にはなりません。さらに、アイプチを使いすぎるとまぶたに負担がかかり、逆に症状が悪化することもあります。
誤情報②:やせたら自然と治る
眼瞼下垂は、まぶたを開く筋肉や腱膜、神経の問題で起こる症状です。やせても自然に治ることはありません。ただし、まぶたに脂肪が多くて目が開きにくい場合、痩せることで目元がすっきりし、目が開けやすくなることはありますが、加齢による眼瞼下垂が自然治癒することはありません。
誤情報③:手術なしで治せる
眼瞼下垂は、まぶたを上げる筋肉が弱くなったり、衰えたりすることで起こります。マッサージだけでは根本的に治すことはできないばかりか、無理に引っ張ることで症状が悪化する可能性もあるので注意が必要です。
A:眼瞼下垂の手術が必要かどうかは、具体的な症状や生活にどれだけ影響を及ぼしているかにもよります。以下のポイントを考慮して、最終的には必ず専門の形成外科医師の診断を受けてください。
① 視野への影響
軽症でも、視野が狭くなったり、視力に影響が出る場合があります。視界が遮られている場合は、手術が推奨されることがあります。
2.日常生活への影響
まぶたが下がることで日常生活に支障をきたしている場合、手術が必要になることがあります。具体的には「読書や運転が困難」などのケースです。
3.頭痛や肩こり
眼瞼下垂によって頭痛や肩こりが発生している場合、手術で症状が改善されることがあります。
A:眼瞼下垂の進行を完全に止めることは難しいですが、目を開ける筋肉、腱膜の負担になるような行動を控えることは大切です。
具体的には「目をこすりすぎない」「過度なアイメイクを避ける」「ハードコンタクトレンズをの使用を控える」などです。過度なアイメイクは、化粧落としの度に目を擦ったり、まぶたの皮膚を引っ張ったりする必要が出てきます。ハードコンタクトレンズは、目を開いたり閉じたりする度に筋肉や腱膜に負担がかかりやすくなると考えられています。
もし、アレルギーや花粉症で目をこする癖がある場合は、それらの治療を行うことで眼瞼への機械的刺激を抑え、眼瞼下垂の進行を防ぐことができます。
ただし、眼瞼下垂の症状が進行していると感じた場合は、早めに専門医に相談することが重要です。
予約とご相談
まずは形成外科、鈴木明世医師の外来を受診いただき、気になる症状をお聞かせください。手術に関する疑問や不安点もお気軽にご相談いただけます。
鈴木医師の診察は完全予約制となっております。診察をご希望の方は、事前にお電話・窓口にて予約をお取りください。
※お薬手帳がある方は、受診の際に必ずお持ちください。
担当医師 プロフィール
鈴木 明世 / Akiyo Suzuki (非常勤)
患者様のお悩みは、お一人おひとり異なります。お悩みや症状の改善をお手伝いさせていただきますので、お気軽にご相談ください。
出身大学 |
|
---|---|
専門医等 |
|