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過活動膀胱

過活動膀胱とは?

過活動膀胱の主な症状は尿意切迫感です。多くの場合頻尿(通常は夜間頻尿)を伴い、実際に尿が漏れてしまう切迫性尿失禁を引き起こす場合もあります。尿がそれほど溜まっていないのに膀胱が勝手に収縮して尿意を感じさせることが原因です。

40歳以上の男女を対象とした調査において12.4%に過活動膀胱を認めており、この報告から推定される過活動膀胱患者数は約810万人です。

『トイレが間に合わない』『夜中に何度もトイレに起きる』などでお悩みではありませんか?

 

Q:どの程度の状態を頻尿というのですか?

A:1日8回以上の排尿があることを頻尿といいます。夜間頻尿は、排尿の為に夜間に1回以上起きなければならない状態を指します。

診断の目安

下記の表の質問に答え、回答の合計点数を計算してください。

質問 症状 頻度 点数
1 朝起きてから寝るまでに何回尿をしましたか。 7回以下
8回~14回
15回以上
2 夜寝てから、翌朝起きるまでに何回尿をするために起きましたか。 0回
1回
2回
3回以上
3 急に尿がしたくなり、我慢し辛いことがありましたか。 無し
週に1回より少ない
週に1回以上
1日に1回くらい
1日に2~4回
1日に5回以上
4 急に尿がしたくなり、我慢できずに尿を漏らすことがありましたか。 無し
週に1回より少ない
週に1回以上
1日に1回くらい
1日に2~4回
1日に5回以上
合計

 

P O I N T

「質問3の尿意切迫感スコアが2点以上、かつ、合計点数が3点以上」であれば過活動膀胱の可能性があります。合計点数が5点以下を軽症、6~11点を中等症、12点以上を重症とします。ただし、膀胱癌・膀胱炎・尿道結石などの明らかな病気がある場合は除きます。

治療

  • 過活動膀胱の治療は薬物療法が中心となり、抗コリン剤が最もよく使われています。
  • 抗コリン剤には『過活動膀胱の原因となる膀胱の勝手な収縮』を抑えて、膀胱に十分に尿が溜められるようにする効果があります。
  • 薬の副作用として口の渇きや便秘がいわれておりますが、その問題を軽減させた新たな薬剤も出てきているため、非常に有用な治療方法と考えられます。
  • 併用される初期治療としては行動療法があります。生活習慣の改善、骨盤底筋訓練、排尿間隔を次第に延長することにより膀胱に溜められる尿量を増やす膀胱訓練などを指します。